Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2016年12月5日月曜日

川口まどか『少女が壊れたとき』

川口まどか『少女が壊れたとき』
怖さ:☆
造型:☆
状況:☆☆

『死と彼女とぼく』の川口まどか短編集。

全体的に、ホラーというよりはファンタジーかなぁ、という内容でちょっと☆少なめな評価ですが、面白い単行本ではあります。

表題作の中編より、短編が中々にキレており、空から視線というか眼の幻影の様なものを感じていた少女が、徐々に大人になりその正体に勘付く「空から見ている」、悪夢と現実が重なり奇妙で残酷な風景が現れ出づる「彼女の見る夢」は、きっとホラー漫画ファンも納得出来る、奇妙さと訳の分からなさを兼ね備えた名品です。



羽生生純『千九人童子ノ件』



羽生生純『千九人童子ノ件』
怖さ:☆☆☆
造型:☆☆☆
状況:☆☆☆

☆満点作品です!

漫画家・搬入機材(主人公の名前です)は、連載中の漫画を打ち切られ、あてもなく実家に帰ってきた。
が、結婚し家族で暮らす弟も含めた実家に既に彼の居場所は無く、居辛さもあって出掛けた「千人塚」、そこで一人の少女と出会う。

「変な人間」が作り出す、「変な状況」をとにかく作り出しまくる、羽生生さんの伝奇ホラー。
常々、ホラーとギャグは紙一重、と思っているのですが、とかく羽生生さんのキャラクターは、ギャグ的存在でありながら、前のめり過ぎて「怖い」。

「何をするか分からない」キャラクターを巧みに作り出す羽生生さんが、「何が起こるか、何が起きているか分からない」状況を巧みに作れない訳がない、「分からない」→「怖い」。

初っ端から、職・拠り所を無くした主人公が、段階的に、更に居場所を無くしていくのも恐ろしいのですが、平行してどんどん訳の分からない状況に追い込まれていくのが、ともかく怖い。

伝奇ホラー?モンスターホラー?サスペンス?神話的恐怖?
…最後まで読んでも、いや、最後まで読んで羽生生さんのあとがき「らしきもの」を読んでも、その物語の正体は分からない。

俺は何を読んだのか?
何を読まされたのか?
何人?何件?

千九人童子ノ、件。




2016年12月4日日曜日

流悦子『血とバラの吸血鬼』


流悦子『血とバラの吸血鬼』
怖さ:☆☆
造型:☆
状況:☆☆

まだ流悦子先生の作品、読んだの2冊目なのですが、この単行本はおそらく黒ひばりの『血のバラ乙女』と同じ内容。

いくつもの人間関係が絡み合った先に待ち受けた、ある兄妹の正体は「吸血鬼」だった…。
由緒正しき「吸血鬼ホラー」なのですが、絵は読者を怖がらせる感じよりも、「少女漫画的な美しさ」を感じるシーンが多々。

本・物語としての起爆力も同作者の『ママが血を吸う』には劣るのですが、
ただ、展開を重ねて吸血鬼に近づいて行く様子、また変に吸血鬼に対抗する力を持った人間が相対する・変に吸血鬼が超能力を持ったりするという霊能バトル展開無しにきちんと「ホラー」をしている様子は、非常に好感触。

正に廣済堂の掲げるシリーズ名「恐怖ロマン」に偽り無しです!


2016年12月2日金曜日

2016年11月30日水曜日

2016年11月27日日曜日

2016年11月22日火曜日