Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2012年12月25日火曜日

Paint it SEX ! 聖夜を彩ったり穢したりする本8選


"Paint it Black"でも聞きながら読み流して下さい。
クリスマスイブもクリスマスも仕事で、俺は仏教徒で、つまり
ファッキンオブクリスマスってことなんだよ!
という私が選ぶ、クリスマスや年末に読むと良いんじゃないか、って本やら漫画を選びます。

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1.真説 ザ・ワールド・イズ・マイン(全5巻)

「俺は俺を肯定する」の台詞の下、己のしたいように物語を形作って行く男、モンちゃん。愉悦のための性行為どころか、生殖行為の為の性行為さえ、彼にとっては生温い。




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2.鈴木先生(全11巻)
作中の女子中学生に「女だって生でした方が気持ちいいんだよ」と言わしめた、恐ろしいHENTAI MANGA。
武富サンは変態やでぇ…。
毎回毎回、中々に考えさせられる問題を持ち込んで来る生徒達と、それがどんなに些細なことであっても「何かのメッセージではないか」と必死で考え込む鈴木先生とのやり取りがリアルで、読んでいてワクワクする文学漫画です。


短編集もキレッキレでよいです。武富作品未読の方はこちらから読んでみるのもよいとおもいます。

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3.ヴァギナ・モノローグ
著者が200人以上の女性に、「自らの女性器」について語ってもらった本。
「それ」が何故秘匿され、話題にすることがタブー視されてきたのか、考えさせられる一冊です。特にレイプが常態化しているような国の、女性の話は衝撃的でした。
インタビュー集というよりは詩集のような体裁の、ただエロ心で覗いてみるもよし、問題意識でしっかりと読み込んでみるもよし、な本です。



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4.眼球譚
注釈的なことを述べるのもバカバカしいんですけど、これはホラー小説ではない。
いや、別に俺がホラー小説かなとか思って読んだとかではなくて、バタイユって文字列がカッコいいフランスっぽいな、とか思った訳じゃなくて、なんか高校生特有の厨二病的なアレで読んだ訳ではなくて単純に文学的興味から

…まぁ貴族が乳繰り合う話です。ほとんど眼球関係ねぇじゃねぇか!もっとゲスイタイトルとゲスイ装丁にしろ!内容が想像出来ん!
嫌いではないです。



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5.夢の島で逢いましょう(全1巻)
ねこぢるさんの元旦那さんで、現ねこぢるy名義で活躍されてる山野一さんの初期作。
この本に入ってる「DREAM ISLAND」という長編が酷い。本当に酷い。

時は西暦20XX年。完全封鎖された「夢の島」には重罪人と腐敗物と虫と化学物質汚染とが嫌というほど詰め込まれ、完全に魔境と化している。そこにやって来た聖歌隊は島の住人にさらわれて消息を絶ち、彼らの救助のために、日本が極秘裏に開発していたD-4(死体をベースに造り上げられた人造人間)が夢の島へ送り込まれる。
中々他の漫画では見られない、本当に化け物じみた化け物がたくさん見れます。
この「山野一」という作家にとっては、エロもグロも素材以下のゴミでしかないんだなぁ、すげぇ、とにかくスゴイのです、この本は。

同作者の代表的作品『四丁目の夕日』は全然違う作風で、不幸過ぎる少年の不幸な一生が描かれる「だけ」なのですが、こちらもオススメします。



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6.刑務所の中

刑務所のお正月もきちんと「おせち」が出て来るらしいですよ。
家が寒くてたまらない、もしくは家が無い、という方は、刑務所で冬を過ごす、ってのもアリなのかもしれませんね。俺はいやですけども。


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7.ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを
度を知らずに、人の為に全てを投げ出す金持ち、ローズウォーターさんの話。
善行をしてもそれが何かの形で返って来る訳でもないし、何もそれらしいことをしてなくてもクリスマスだから、恋人だから、家族だからとなんかワカランけどプレゼントがもらえる、働いて必死で稼いだはずのお金は日々の食費で消えていく、一方でドブに捨てられる様な使い方をされるお金がある、そんな「不思議」な人間社会は何ぞや、とローズウォーターさんの姿を見ることで考え込んでしまいます。



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8.The Book―jojo’s bizarre adventure 4th another day
ジョジョ4部アナザーストーリーを、乙一がノベライズ。
ある冬の日から始まる、二人の主人公の二つの物語。
最後のバトルシーンでしんしんと降る雪の様子が、切なくて堪らないです。
全然乙一さんの小説は読んだこと無かったのですが、ちょっと興味を持つ様になりました。冬になると読みたくなる。
でも流石に、ハードカバー・新書サイズ・文庫サイズ、とここ2・3年位の小説なのに、色んなサイズで出し過ぎです、集英社さん。
➼舞城王太郎VSジョジョサーガ『JORGE JOESTER』、あとジョジョ展東京の感想など
➼「共感」という力の源について、フーゴは何に勝ったのか『恥知らずのパープルヘイズ-ジョジョの奇妙な冒険より-』




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もうクリスマスも過ぎてしまってこの記事訳分かんないけど
来年も良い年になるといいなぁー、面白い本に出会えたら良いなぁー、と思います。
そんなわけで
メリークリースマス!(吐血)

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