Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2014年9月30日火曜日

最近買って良かったなぁ、と思った絶版マンガ電子書籍4作品

タブレット的なものを持ってないから、ってのもあるのですが「電子書籍ぃ?やっぱ買うんなら実物っしょ!」みたいなスタンスだったのが、「絶版になっていて、紙媒体を手に入れるのが非常に困難な作品が、安価に・気楽に手に入れられる」ということで、最近電子書籍購入にも手を染め始めてしまいました。
一向に部屋の中の積み本、いや罪本は減っていないというのに…!
…だからこそまぁそのスペースを何とかするために電子書籍を購入し始めなければならないような気もするのですが、ひとまず最近「これ買えて良かったなぁ、電子書籍ありがとう!」となった作品4つをご紹介。
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・都留泰作 / ナチュン 全6巻

 
『ムシヌユン』の、異様な熱・コミュニケーション能力が欠如した人間の描写・クリーチャーデザインの生々しい気持ち悪さが凄過ぎて、過去作も読みたい!読まなきゃ!と思わされてしまった都留さんの初連載作品。
こちらも「天才的な数学者が遺したイルカの映像から、人工知能を作り上げるヒントを得てしまった青年が、それを具体化するために沖縄へ向かい、漁師のおっちゃんに師事しながら世界征服を目論む」という、何が何やら訳が分からず怖いほどの突っ走りっぷりを見せる作品
異様すぎる舞台設定も魅力的ながら、諸星大二郎的な、決して絵として上手い訳ではないけども、その執念が垣間見える描き込みっぷりには思わず魅せられてしまいます。
…トップに載せた画像は、端的に世界観を表しているコマだと思うので、これを見て「!?」と食い付いた方は是非電子書籍、いってみましょう。


・ 相原コージ / 真・異種格闘大戦 全10巻



連載作品『ゼット』が映画化!どんなのになるんだろ、と胸を弾ませている相原コージさんの大河バトル漫画。
表紙に出ている人間は真っ先に死ぬ!!(壮大なネタバレ)
人間も含めた「動物」の、陸上における最強を決定するトーナメントが開催。
相原コージさん独自の推察と研究から、「この生き物がこんなものを武器にこんな戦い方を!?」と驚かされる展開が続々と待ち受けています。ただ、動物同士の戦いになるので、死者も続出。トンデモ格闘マンガが大好きな方はもちろん、血やスリルを求める血気盛んな方におすすめ。間違っても、動物が好きで好きでたまらない、愛おしい、みたいな人間は読んじゃダメ、です。
読んだこと無かったんですが、『かってにシロクマ』のカメオ出演は胸が熱くなりました。


・うぐいす祥子 / 血骨の謝肉祭
ひよどり祥子(「しびこえ」用のらしい)のペンネームで現在活躍されている、うぐいす祥子さんの、ホラーM掲載の全読み切り8作をまとめ上げた、電子書籍のみ刊行の単行本。
表題作の、「しびこえ」のプロトタイプのような、チームVS怪異みたいな展開から、予想しがたいアッパーすぎる結末に向かう様が魅力的で大好きです。
自費出版本には何個か収録されている作品もありますが、基本的には現在これでしかほとんど読めない作品ばかりなので、祥子先生の描く血と恐怖と可愛い女の子がもっと見たい!という方は買うっきゃないですよ、これ。

・山田芳裕 / しわあせ 1巻(未完)
『度胸星』が、なんとも悔しい終わり方で終わった、『へうげもの』の山田芳裕さんによる、SFじいちゃんド根性劇。これも未完か!!
「怒り」の感情を統制された近未来(「1984」とか「華氏451度」を思わせるアツい設定!)
において、周囲のニコニコ日和っている人間たちに「ジュンじいちゃん」が怒りを燃やす!!…どう見ても幸せな人間たちの社会を、空気を読まずに乱しまくるはみだしじいちゃんの話なのですが、多分自分がやられたら腹立たしいであろうことが、じいちゃんがやるとスカッとするのはどういうことなんだろう。不思議な設定と、人間すぎるじいちゃんのキャラクターのギャップが楽しい、濃い山田芳裕味を感じられる作品です。



色々紹介したいのはあるのですが、俺自身が最初に書いたようにまだそんなに電子書籍を買ったことが無いので、「これは電子書籍でしか読めないぞ!買うべき!」という情報を押さえていません。そして、電子書籍でしか読めない、というメリットが無い限り、ほぼ電子書籍を買うことはありません。実体に執着してしまっているのだなぁ。
ので、また購入数がたまったら同じような紹介記事を書いてみようと思います。





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