Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2016年10月5日水曜日

石井まさみ(岬マヤ)『世にも不思議な物語 1』


石井まさみ(岬マヤ)『世にも不思議な物語 1』
怖さ:☆☆☆
造型:☆☆☆
状況:☆☆☆


満点☆作品です!

立風書房・レモンコミックスは、ひばりに比べると古書価が全然付いていません。
話に飛び抜けたものがある作品がほとんど無く、割とまともだから。集めている人が少ないのです。
ただ、その中でもこの人の作品だけは微妙に値段が付いている。

妙にフニャッとした、でも迫力のある絵・無茶苦茶な展開・生理的嫌悪を催させる気持ち悪い描写力、岬マヤ!

別名義・石井まさみの名で作られた本がこちらです。

短編集ですが、もうこの絵見るだけで、何の話なのか気になりませんか?
俺は気になります。

大体平均的に異様なシーンが飛び出る中でも、伊藤潤二における「グリセリド」、呪みちるにおける「グレートハンティング」の様な、とにかく生理的嫌悪感を催させる名作に並ぶ大傑作「アニサキス」。この作品のためだけでも、この本を買う価値があります。


美しくなりたいと願う女性2人組。片方にマグロの刺身を食べると良いよ、と言われる。しかも冷凍じゃなく、産地直送を食べろ、と。へーマグロにそんな効果が。
また後日会った時、痩せたいと願っていた女性があら、スマート美人に。一緒に食事に行ったらそいつ刺身20人前とか喰う。どん引き。
後日お見合いに付いて行ったら、遂にその異様な食欲の正体が姿を現し…。

レモンコミックスで中編を楽しむも勿論アリですが、ホラーはやはり読者をビックリさせてこそ。
「アニサキス」含む異様な短編群を、是非一度はお試しアレ。

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